恵庭オーディオ遠征

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カオス例会の翌日、会員10数名で恵庭のオーディオマニアを訪ねた。
毎月SPレコード鑑賞会が開催されているホテルの広い部屋に
ALTEC A5とJBL4345が鎮座。
一度にこの大型スピーカーを並べて聞くことができるなんて!!

会場に着いた時には、既にJBLから音楽が流れていた。
(プリアンプはJBL、パワーはドイツのトーマン)
ビートルズのアビイロード、2トラ38のオープンテープ音源。
あれれっ?スペシャル音源のはずなのに、大音量だけど全然圧倒されない・・・
ALTECに切替えたところで、迫り来るものが無い・・・

偶然私の車にCD(2009年のリマスター盤)があるのを思い出し、
かけてもらう。
メリハリがあってこっちの方がいいんでないかい?
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まさかスペシャル音源がCDに劣る・・?そこからおじさん達に火が着いたみたい。
こちらの持込みアンプ(植木プリアンプ、F師匠プリアンプ・パワーアンプ、ソニー業務用パワーアンプ、クラウンD75A,植木DAC等)がとっかえひっかえ、そしてバランス接続、アンバランス接続・・・
1曲目「come together」の冒頭を一生分聞いた・・・

ここでセッティングの鬼二人(SE師範、SI師範)が動き出す。
オーナーK氏の了解を得てALTEC A5のドライバーホーンの位置調整。
従前よりも前にずらすことで、音の張り出しが劇的に変わる。

植木プリ、クラウンのバランス接続あたりでテープ音源が良くなり出す。
こうなるとCDは敵いません、でも簡単にまずまずの音が得られるCD(植木DAC使ってますけど)というかこのリマスター盤、優れものであることがわかりました。
(SE師範も誉めてた。)

人の声、ギターの切れ味、音の張り出し、中高音はALTEC、特にセッティング変えてから圧倒的。
しかしバスドラがなあ~。
重ったるいけどロックはJBLかなあ~・・・

A5に魅力を感じました。
機会があればロリンズやコルトレーンをA5で心行くまで堪能したいですねえ。
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会場でこの大型の名器達より目を惹くのが、数々の蓄音機達。
1回掛ける度に針交換しなければならいない、稀少かつ貴重なSPシステム。
出席者達の要望で鳴らしてもらいました。

電気増幅していないのに、想定外の音量と音の実体感に驚きです。
人が出した振動が溝に刻まれ、それがそのまま出てきたような感じ。
日頃、低音がぁ~、レンジがぁ~とか言ってるのが無意味になっちまうような・・・

会場には他にも、ウェスタンエレクトリックの755、ジョーダンワッツのフラゴンなんかもあった。(涎~)
おしかけジジイ軍団を受け容れて下さった恵庭の皆様ありがとうございました!
凄く楽しかったです!

第54回札幌オーディオ同好会

5/26 らんぷうぇい

ふぅ~、今回はカオスだあ~
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当初の目論見は
植木アンプVST氏所蔵のマランツCA01(業務用プリアンプ)の対決でした。
マランツのピュアオーディオ部門の人が設計した業務用プリアンプ。
バランスの入出力も兼ね備え、”押出しの良さはなかなか、でも細部は金田式には及ばないかな~”
なんてのんびり比較試聴していたところに、F師匠のプリアンプ(電源が別筐体)とパワーアンプが加わる。
O氏の持ち込んだ過酷な試聴用音源、更にFU氏のお手製プリとパワーが乱入。
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プリアンプ4台、パワーアンプ3台、それにバランス接続とアンバランス接続の比較が混ざる。
組合せが多過ぎる!!

乱戦の最中、植木プリアンプがコンデンサー方面のトラブルでダウン。
急遽、蓋を開けて、鋏(?)でどこかをいじり復旧という一幕も。

そしてFU氏が自作アンプの特徴を述べるのだが
”素子だか回路だかで直線性だか直進性だか云々・・”おらには経文にしか聞こえない技術用語のオンパレード。
分かる人には面白い話なのだろうが、回路の知識も無くアンプの箱の中身より、出てくる音楽(音ではなくして)にしか興味がないおらにはちんぷんかんぷん???
だんだんヒートアップして辛辣な発言が飛び交う・・・・
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でもまあ、おじさんやおじいさん達が集まって夜半まで、音楽鳴らして喧々諤々やれるということは幸せなことなんでしょうねえ。
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一口にオーディオ趣味と言っても、
こだわるポイントが、技術系の部分と、音楽系の部分の要素の比重というか濃淡の度合いが人それぞれ。
当会も、あくまで音楽聴く道具として”ちょっとだけこだわりたい”おら程度から、メーカーにいたことがある人、業としてアンプを製作してる人、録音製作に携わる人、山にこもって自作道数十年の人(誰?)まで、メンバーの数だけ多様。
そんな年配者集団がガキのように熱くなれる。
趣味が取り持つ「縁」が一番楽しい関係なのかも。
貴方も「ジジイ達の楽園」にいかがですぅ~?

次回は6/23。

爆音鉄工場、再び

札幌の隣町の郊外にあるどんなに大きな音を出しても、誰も憚る必要が無い爆音鉄工場。
当会主催植木氏と再び来てしまいました~
植木氏は所蔵の機器を持ち込み、今度こそ”道場破り”を果たそうという企み・・・
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迎えうつS氏、今回は普段使いのオンキヨのアンプに替えて、サンスイのSANSUI AU-α907DR( 250,000円、1990年発売)をスタンバイ。
オンキヨも重量級の良いアンプだが、爆音では物足りない場面があり、このサンスイなら余裕で鳴るそう。
おおっ!確かに大音量で全く崩れず、小~中音量でもすっきり整った音。
強力なアンプは、小音量も良くなるのね。

機械より音楽好きの私としては、このまま色んなソースを鑑賞し続けたいのですが、
植木氏の意向を尊重し”機器比べ”に。
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植木氏が持ち込んだのは、
お手製のDAC、プリアンプ、ソニー製の業務用パワーアンプ(片チャン200W?)等。
ソニーパワーアンプ、爆音に耐えられず音割れ状態。
大音量でアンプが飽和するの初めて見ました。
重くてそこそこのスペックなのに、ここでは”へなちょこ”。
アンプの真の力が試されるのがこの鉄工場なんですね。

植木DAC+植木プリ+サンスイパワー部にしたところ、力感がありながら情報量が増え、細部表現も良しという状態に。
更にパワーアンプの電源コードを植木製にしてよりしっかりした感じに、これはけっこう効いたと思います。
サンスイの最後の煌きようなアンプと絶好調植木プリを堪能いたしました。

かけたのはS氏のジンジャー・ベイカーの諸作、ナベサダのマイク・スターンが参加した作品、ホルスト「惑星」、ジョージ・デューク、
私の梅津和時KIKIバンド、ケンドリック・ラマー、高木ブー(?)、マーラー5番等。
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クラシックは少しレンジが狭く、スケール感不足に感じました。JBL2ウェイの宿命か・・
まあジャズ、ロックがここまで鳴ればねえ。

不思議なことに前回ほど聴き疲れしませんでした。(アンプが良いから?)

第53回札幌オーディオ同好会

4月21日 らんぷうぇい

植木氏製VS福澤師匠製のアンプ対決!

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その前に、植木スピーカーの高域ユニットが進化。
あまり評判の良くなかった安物ホーンツィーターのホーンを外した振動板むき出し型からなんとハイルドライバーに。

レンジが伸び、切れ込みながら品位の良い高音。
(私もADAM F7で同型使用してるので共感!)
こうなると低音部が貧弱なんだよなあ~、バランスとるのって難しい・・・

さてアンプ対決。

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共に金田式アンプ、プロとして長年製作してきた福澤師と、最近めきめき腕を上げてきた(らしい)植木氏の師弟(?)対決。
福澤師は「ニューヨークで生のチャーリー・パーカーを観た事がある」方で、技術者である以前に(以後でもいいのですが)ジャズファンである。ジャズを愛好する耳を持つ人が作るオーディオこそ信ずるに値すると私は思います。
「理屈に合わないことはやらない、極力悪い要素を取り除く」ことで、滓が沈殿して澄んだ水の如き、大音量でも静かに聴こえる師のシステムに到達したと推察します。

対する植木氏は電気的知識、理解力は高いレベルにありますが、本格的アンプ作りはここ数年前から始めたばかり。
おまけに音楽的素養もあまりない。(ご本人が認めてます。)
しかし尋常ではない製作能力、吸収力、応用力で急成長中。
金田アンプの肝は福澤師から教示を受け、音楽的素養の無さは、録音のプロである、SE師範、SI師範の耳とスタジオを借りて補い(どころでは無いですね、最強のアドバイザーですね)まんまと音作りに成功!

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対戦結果ですが、
プリアンプはほぼ互角ですが、繊細さとフォノイコが植木製に分があった。
パワーアンプでは、
すっきりした植木製に対して、骨太な躍動感がある福澤師に軍配。

プリアンプが互角なら、そう違いは出ないと思いましたが、ゆとりと言うかコクと言うか、若干の”差”がありました。
植木プリ+植木パワー<福澤プリ+福澤パワー<植木プリ+福澤パワーということでしょうか。

植木製プリの所有者である私も、大いに自信を深めました。
(私にはオーバークオリティ?)
植木氏もここまで来た!と言うべきか、頂上はまだ先なのか?

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日進月歩の植木オーディオ。
初期の石器時代的状況から、ある部分では現代のハイエンドオーディオを凌駕しつつあり、その過程を”わいわいがやがやなんだかんだ”と叱咤激励して楽しんできたのが当会の歴史だと思います。
きっと次回も何か企んでくるに違いない植木氏にご期待!

次回は5月26日(金)。